たまに、こんな相談を受けることがあります。
「最近、家で荒れることがあるんです。以前はそうでもなかったのに。」
家での子どもの態度がちょっと荒れたりすると、学校で何かあったのかな? 習い事で何かあったのかな?
と、疑問を抱くのが親です。
進学や転向、クラス替え、新しい先生との出会いなど、環境の変化があったときに現れることが多いようです。
もちろん、環境の変化以外でもあります。
友達と揉めたとか。
今まではこんな言い方しなかったのに、どうしちゃったんだろう?
と不安になりますね。
確かに外の世界で何かあったということもあるでしょうが、一番の大きな要因は「外の世界で頑張ってきたことのストレス発散」なのではないかと考えてます。
環境が変われば、人間、それに順応しようと頑張るわけです。
自分を変化させようとする分、それなりに疲れるわけです。
それは子どもも同じ。(子どもの方が順応しやすいですけどね。)
外での頑張っているという評価を得るために頑張ると・・・・家に戻ってきたら、ゆっくり過ごしたいわけです。
そうなると、今までやっていた家のルーティーンも手を抜きがち。
大人だって、いつもと違う仕事なんかで疲れて帰ってくると・・・・はぁ、今日はビールでも飲むかぁ!とか、いつもより頑張って疲れたからキッチンの片付けは明日にすっか!なんて、自分をちょっと慰めてあげるときもあるでしょう?
(あれ?自分だけかな?)
でも、親になると子どもにはしっかりしていてもらいたいという願望がどうしても働くので、親はそれを見て、いつもやっていたのにと注意をする。
それを指摘されると心にゆとりがないので、ちょっと荒れた態度になる。
こんなカラクリになっているのではと予想しています。私は。
子どもだって学年が一つ上がるだけで、外の世界で背負うものが少しずつ増えていくわけです。
自我が芽生えてくることで、他人と衝突することもある。
そりゃ不満やストレスも溜まることがあるでしょう。
思い返してみると、我が子もそんなことあったかなぁという時期がありました。
でも幸運なことに、誰しも疲れていたり余裕がないときにはいらいらするよね?って考えを夫婦ともども持っていました。
そんな荒れた態度の時には、「疲れてるんだね」「頑張ってきたんだもんね」とぎゅっとしてあげて、たまには家でダラダラ過ごさせてあげる。
そして、外の世界のマイナスな話題ではなく、未来の明るい話題に切り替える!
こうすることで、家の中での生活が心休まる場となり、明日への活力が湧いてきます。
どうにもできない事実についてあれこれ思考するよりも、何をしよう?あれしてみよう!と新しいことを思考するほうが遥かに前向きになれます。
また、子どもの家での変化は成長の証とも考えられます。
親に言われなくても、分かってる。
自分でできる。
なんて気持ちが芽生えたら、親から口うるさく言われることを煩わしく思うことがあるでしょう。
子どもが成長してきたら、うまくいかなそうでも自分でやらせてみたり、任せてみたりすることも大事。
結果がどうであれ、責めずに長い目で見守ってあげる。
大事なのは家の環境。
どんな状態でも子どもを受け止めてあげて、
「まあまあ、ゆっくり休んでまた頑張ろうぜ!」
「今はダラダラして、楽しいことでもしようぜ!」
「うまくいかなかったけど、あきらめずにやってみよう!」
ってな感じで笑顔になれるような親の言動が大事じゃないかなって思います。
それから、ちょっと話題が逸れますが、「今までこんなことはなかったのに。」という親の考え方は危険な気がします。
なぜかというと、それは子どもをある一定の方向からしか見られていない可能性があるからです。
子どもによりよく成長して欲しいと願うあまり、管理的になってしまうとそうなってしまうことが多いです。
大人が思っている以上に子どもの内面の成長は早く、しかも親の願った通りには成長しないものと考えた方がいいです!
親の期待や要望に気付き、それに対応するため、不満やストレスは隠している事があります。
小さいうちは親や先生の言うことを守りいい子に見える。
そんな子ほどちょっと危険かなと思います。
人間だから必ず黒い部分が少なからずあるわけです。
だから、それが少しでも家で見えるようであれば、「今までこんなことはなかったのに。」と急にはならないはず。
だから、家での我が子の姿はいろいろあっていいんですね。
私は外の世界で頑張ってきている分、家の中では多少のグータラや黒い部分は承認しています。
むしろ、家でこんな感じなのに外でそれを出さないのは、この野郎いい子ぶってやがるな!って感じることも多いです。
家で荒れることがあっても、それが我が子の一つの姿だと思って、広い心で接してあげるといいんじゃないかなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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